
Message

この本と、であってくれてありがとう
原作/脚本/キャラクター原案/Webデザイン
イチ

フィンのぼうけんは、もともと私が子供たちの寝かしつけのときに話していたお話です。
毎晩寝るときに絵本を読むのですが、何冊買っても、しまいに全部飽きられてしまって、しかたなくその場の思いつきで作ったお話が主人公フィンとの出会いでした。
お話を何度も話しているうちに、「フィンを主人公にした絵本をいつか作りたい」と思うようになりましたが、毎日の忙しさにかまけ、何年もが過ぎていきました。
そして突然、我が家に降りかかった、ある大きなできごとをきっかけに、我が子へのメッセージとしてこの本を本気で作ろうと思ったのです。
そのメッセージとは、とても月並みですが、
「どんな困難にあっても強く明日を生きてほしい。
君ならどこまでだっていける」
というものでした。
それはこれからの未来を生きる子供たちはじめ、生きる気力を亡くしてしまっている大人たちにも伝えたい普遍的なことであると思ったのです。
私には何の力もありません。
でも、「それを作ってやろう、我が子だけでなくみんなにも読んでもらいたい」と行動しただけで、こうして皆さんの目に触れる機会をいただくことができました。
また、その思いつきに乗ってくださり、素晴らしい絵を描いてくださるイラストレーターのすみろんさんには感謝の気持ちしかありません。
さあ、主人公フィンといっしょに明日を生きるための冒険に出かけましょう。
作画/美術・色彩設定/アートディレクション
すみろん

今回Twitterで原作のイチさんにお声がけ頂き、絵本の作画制作を担当することになりましたイラストレーターのすみろんです。
イチさんからは初めにあらすじと絵本を作るきっかけを聞かせてもらったのですが、お子さんへの読み聞かせの物語をお父さんがオリジナルで考えてくれるなんてとても素敵だなと思い、深い愛情を感じました。
そしてその絵本の製作に携われることを本当に嬉しく思っています。
絵本の中で可愛らしい動物のキャラクターがよりいきいきと感じられるように表情を丁寧に描いています。
キャラクターの表情豊かな顔をぜひ見ていただけたらと思います。
また、原画を元に挿絵を描いている間も、要所でイチさんが絵本に込めたこだわりや思いを感じることができました。
そのひとつを挙げると、作画作業時に聞けるようそれぞれのシーンにあったBGMを用意してくださったことがあります。
それを聴きながら楽しく作業ができ、場面の雰囲気もより細かく描き分けることができました。
そんなこだわりと愛情のこもった物語をイチさんのお子さんや皆さんにお伝えするためイラストで精一杯表現させていただきました。どうぞご覧ください。
Finn's Adventure Concept

フィンのぼうけんのコンセプト
フィンのぼうけんは「明日を強く生きる勇気と、人を思いやるこころ」をみんなで作る作品です。
表現としては、子供向けのファンタジー絵本というかたちをとっていますが、フィンという冒険好きの少年が数々の困難や問題を解決するストーリーを通して、これから未来を作っていく子供たちはもちろん、その子たちを育て、見守っていく親世代の皆さんにも、自分自身を強く信じ、道を切り拓いていっていただくきっかけを作る作品になれたらという思いで制作しています。
それと同時に、この作品は「作品を楽しむことで『みなさん自身が』未来を作る子供たちへ貢献できる」ことをコンセプトとしています。
具体的にはフィンのぼうけんの絵本や関連する商品の売上の一部を幼児向けの医療機関へ寄付します。
前述したように我が家と同じく、辛い体験をされている方を見かけるたびに、「自分にできることはなんだろうか?」とずっと考えていましたが、自分にできることは「作品を通して生きる勇気を伝え、未来を生きる子供達を思いやる」ことだと思い至りました。
ある日、突然降りかかった不幸や病気で苦しんでいる子供たちが元気になっていつも通りの生活に戻り、自由にどこにでも行ける、笑って生きていける手助けができたらどんなに良いだろう。
いま、心からそう考えています。
また、絵本は出発点であり、この思いに基づいて「フィンとみなさんとで作る世界」を広げていきたいとも。
微力ではありますが、自分ができることを通して「明日を強く生きる勇気と、人を思いやるこころ」を世界に広げていきたいと思います。